廃液の処理に有効な手段を提案するICN株式会社 | 薄幕ヒーター

ABILヒーターは、従来の発熱方法とは異なり、電源を入れて約2秒後に数百度まで温度を瞬時に上昇させることができるため、効率的で省エネルギーかつ環境に優しい製品です。

日常生活から農業、食品加工、家電製品まで、幅広い用途での活用が期待されています。

このように使用範囲の広がりが見込まれるABILヒーターは、次世代の製品としての位置づけが適切でしょう。

中でも、「シリコンヒーター」はその柔軟性と扱いやすさから、特に広範囲での利用が予想されています。

生ステンレス（青色：生材）との比較   縦軸：電力W　横軸：温度℃

ABIL発熱体は、500度を発熱するために約400ワットの電力を消費しますが、通常のステンレス製ヒーターでは同じ温度に達するために約600ワットの電力が必要です。

さらに、ABIL発熱体は550ワットで600度に達しますが、通常のステンレス製ヒーターでは600度に達するためには約1000ワットの電力が必要となります。

ABILヒーターは遠赤外線を利用して対象物を直接温めることが可能です。

このヒーターに使用されているステンレス素材は、他の熱源に比べて遠赤外線を大量に発生させます。

ステンレスから放出される遠赤外線の波長は4～10ミクロンであり、これは生物の育成に理想的な波長である8～15ミクロンに近いことから、遠赤外線が有機物によく吸収される特性を持っています。

有機物と水が吸収する波長は3～12ミクロンであるため、ABILヒーターは人や植物などを効率的に直接放射熱で温めることができます。

この遠赤外線はジュールの法則から外れた熱源であり、従来の熱源よりも効率的に熱を提供することが可能です。

この特性により、遠赤外線は植物や人を直接温めることができるため、室温を上げる必要が少なくなります。

これは植物の生育を促進するだけでなく、室温を低く保つことが可能なエコハウスの実現にも貢献します。

このヒーターは、たとえ発熱体の長さが100mであっても、昇温時間はわずか1秒です。

また、冷却も数秒で完了し、750度に達するまでの時間が1秒以下と非常に短いため、シーズヒーターなどと比較して効率的に熱源として使用することができます。

このヒーターは交流でも直流でも対応可能であり、電圧に比例して温度が即時に上昇します。

これにより、サーモスタットによるON/OFF時のドリフトが原因の温度ムラが発生せず、温度制御が非常にシンプルになります。その結果、使用が非常に容易なヒーターとなっています。

ABILヒーターは、発熱体のどの部分でも一定の温度で発熱する特性を持っています。

これにより、特定の部分が過度に高温になることがなく、また、発熱体の一部分が冷却されても、他の部分の発熱に影響を与えません。

このヒーターは熱の分配を効率的に行うことができる素材を使用しています。

印加電圧、ヒーターの長さ、幅、および厚みによって温度が変化するため、それぞれのニーズに合わせた仕様での使用が可能です。

最終的な細かな温度調節は電圧制御によって行われ、設定温度は30度から750度の範囲内で、わずか±2～3秒で調整することができます。

電力量が同じであれば、発熱量も同一となります。

交流でも直流でも、電圧が同じであれば、同じ温度の発熱が可能です。

これにより、バッテリー使用、太陽光発電、風力発電、水力発電などの再生可能エネルギー源と一般電力を共用して利用することが可能です。

養鶏場では、ヒナの温度管理にも使え、安全性を考慮した25℃～30℃での保温が可能です。さらに、冬場の水道管に巻き付けることで、簡単に凍結防止ができます。

シリコンヒーターは、耐候性を持ち、取り扱いが容易で、多用途にわたって使用できます。

電圧が一定であれば、シリコンヒーターの長さに反比例して温度をコントロールすることが可能で、例えば15mの長さでAC100Vを使用すると、約15℃の温度制御が効果的です。

また、電圧コントロールにより温度の比例制御も可能です。従来の重油式加温装置と比較して、ランニングコストの低減と省エネ効果が非常に大きい、信頼性とフレキシビリティに優れた商品です。

パイプヒーターを用いたプールや温泉の温度制御や、シリコンヒーターを使用したゴルフ場の冬場のグリーン管理などに活用できます。

遠赤外線の応用で、無煙魚や肉の焼き料理、トースター使用、発酵食品の製造にも適しています。

瞬間的に高温になる特長を活かし、美味しい調理が可能です。さらに、殺菌効果もあります。

従来の面状型ヒーター、シーズ・パイプヒーター、スポットヒーター類、金型（樹脂・ゴム用など）ヒーターへの応用により、生産性が大幅に向上します。

この技術の特徴を末端の温度管理に適切に活用することで、品質の向上や不良品の発生率低減に繋がります。

さらに、省エネ効果も大きなメリットです。

加熱技術の応用、特にシートヒーターの高応答性を活用した技術や、冬場の低燃費技術の応用などがあります。

特に、ガソリン車から電動車への移行に伴い、バッテリーの寿命を延長し燃費を向上させる需要が急速に伸びています。

例えば、バッテリーの下にシリコンヒーターを設置することで、簡単に加温することが可能です。

家畜の保温システム、特に養鶏場でのヒナや養豚場の子豚の保温用途に加えて、急速加熱が必要な分野や医療機器（手術用ヒーター）の応用など、幅広い用途での活用が可能です。

特に180℃以下の加温には、シリコンヒーターが有効で、その取り扱いやすさや安全性の高さが評価され、応用範囲は多岐にわたります。